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65歳以上が高齢者?

1、65歳以上が高齢者?

世間一般では高齢者というと、65歳以上を指しています。どんな経緯で決まったかを調べてみると、これがなんとなくという言葉がピッタリくるような決まり方をしたようです。

1965年“人口高齢化とその経済的・社会的意味“と言うWHO報告書で、「65歳以上の人口が総人口の7%を超えた社会を高齢者社会と言う」と規定したところから、世界的に65歳以上を高齢者と呼ぶことになったと言うのが真相のようです。

医学的エビデンスがあったわけではなく、なんとなくそんな感じ?で決まったように思います。と言っても、これが世界的なスタンダードになると高齢者の暦年齢は65歳が当たり前のように独り歩きしてします。

日本においても、高齢者の規定もおそらく世界の潮流に流されてなんとなくこんな感じ?から65歳だ!と決められたように思います。日本においては長い間高齢者というと55歳という時期が続きました。もちろんその時点での定年は55歳でした。その後、定年が60歳となり、現在では65歳現役という時代になっています。それでは、65歳が高齢者の入り口なのか?

2、法律から見た高齢者

最もわかりやすく規定されているのは高齢者の医療確保に関する法律、それに付随する各種法令では、65〜74歳までを前期高齢者、75歳〜を後期高齢者と規定しています。総じて高齢者医療というと65歳以上を指しています。

次に高年齢者の雇用の安定等に関する法律があります。この法律は2013年に一度改正され60歳定年制でも希望者には65歳までの雇用が義務付けら実質65歳から高齢者と規定するとしていましたが、2021年4月から70歳まで企業に対応を求める改正高年齢者雇用安定法が施行されることが決まっていることから高齢者の暦年齢は70歳に実質上引き上げる形になって来ました。

また、話題の介護保険法では明確に保険者を1号保険者、2号保険者と分けその境界が65歳に設定されています。医療、介護系の法律では明確に65歳に線引きされています。法律上は高齢者の暦年齢がバラバラです。高年齢者雇用安定法の暦年齢が70歳になったことから医療や介護等、現在高齢者の暦年齢が65歳から70才に引き上げられる改正がやってきて、統一されて運用される時期は近いと感じます。

その他、高齢者の定義が定められている法制度は、公的年金の受給開始年齢、医療費の自己負担割合の変更年齢、老人福祉保険法、老人保健法、所得税法など多岐にわたりますが60歳やら65歳やら70歳、75歳まで様々です。

3、意識調査から

内閣府が実施している“高齢者の日常生活に関する意識調査結果“を見ると、女性が意外に高齢と感じる割合が多いこと、年齢では当然ですが年齢が高くなればなるほど高齢を感じる割合が多くなります。その上で75歳を超えると66%、約7割の方が高齢者と意識し、年齢では測れないと答えた人も10%いたという調査結果でした。

この結果を見ると高齢者を意識するのは、概ね歴年齢で75歳で年齢では測れないという意識が大きくなっていると思われます。これは、暦年齢と老化の違いを意識し始めているという結果が現れ始めているということだと思われます。

4、高齢者は何歳からか?

65歳を高齢者と呼ぶというのは、その決め方にはエビデンスがありませんでした。それゆえに長寿世界を迎えた現在とはマッチしない状態になってきています。それゆえに高齢者の定義が暦年齢では決まらないのではないか?老化を加味する必要性があるのではないかと感じますが。老化は個体差ですから、制度作り上げることはできなくなります。

そこで、一般に使われている0歳〜19歳までを未成年者、20歳〜64歳までを現役世代、そして65歳から74歳までを前期高齢者、75歳以上を後期高齢者としているものに70歳までを現役世代とすると、19歳までを未成年者、20歳〜69歳までを現役世代、70歳〜79歳までを前期高齢者、そして80歳以上を後期高齢者に規定すると高齢者と呼ばれる人たちの年齢は70歳以上で、69歳までは高齢者を支える現役世代の担い手になるということです。70歳を高齢者の入り口と呼ぶ時期は今かもしれません。

5、日本老年学会・日本老年医学会ワーキンググループの報告書から

高齢者の定義を以下の6項目にわたって調査検討したようです。その結果はもう興味というより非常に深い意味を持って報告されています。(以下に概略を記します)

調査対象                                                 ①国内外で高齢者の定義調査②厚労省の人口動態調査、患者調査国民政界基礎調査③高齢者の生活活動能力測定調査 ④歯科疾患実態調査(成人歯数調査)⑤高齢者の知的機能と生活全般に関する心理的評価⑥職業生活からの引退、所得の不平等、家族構成の変化について国の統計により経年変化

 六点の調査結果の検討から                                        ①高齢者は10〜20 年前と比較すると加齢に伴う身体・心理機能変化が5~10 年遅れて出てくることが分かり若返り現象ある ②65~74 歳の前期高齢者は、心身の健康が保たれて活発な社会活動が可能な人が大多数 ③内閣府の調査でも70 歳以上、75 歳以上を高齢者と考える意見が多い ④社会的な面の老化の指標は心身の老化のような明確な傾向は認められなかった。 

この提言 65歳〜74歳  准高齢者、准高齢期(pre -old) 75歳〜89歳 高齢者、高齢期(old) 90歳以上を超高齢者(super-old)に分類

この提言は、加齢に伴う心身の健康度の低下(老化現象)を生じる割合が高い集団として高齢者を定義したそうです (高齢者に関する定義検討ワーキンググループ報告書から抜粋)

ということで、ドラスティックな報告書です。この内容を取り入れた社会整備は非常に大事であると同時になんと、多面的な検討から若返りや社会活動まで取り込んだ考察はおそらく世界初ということになるのではないでしょうか?

概観

0歳から19歳までを未成年者、20歳〜74歳前でを現役世代、75歳から89歳までを高齢者、90歳以上を超高齢者とするのでしょうか?明らかに高齢者の定義は時代とともに変わっていくことが必要とされていると思います。